リズムとテンポが刻む音楽の時間 【音楽の勉強・用語】
音楽においてのリズムは音列のパターンを指し、テンポはその音列の速さのことを意味します。
リズムの感覚もテンポの影響を受け、極端にゆっくりとしたテンポで演奏した場合には、音列のまとまりが無くなりリズムが感じられなくなります。
リズムとテンポ
日常生活で使用されるリズムという表現は、必ずしも音楽と結びついているとは限らず、何らかの繰り返しパターンに関わる項目である点では共通していますが、歩行のリズムや生活のリズムといった言葉で表現されるように、私たちには何らかの繰り返しパターンに共通した感覚を持っているようです。
音楽においてのリズムは、2拍子や3拍子や4拍子といった音列のまとまりを指します。単純な音列からでもリズムを感じ取る事ができますが、一定のフレーズの繰り返しである場合には、より音列が組織化し自然な体制化が行われ、変化パターンに応じたリズムが感じられます。リズムは音楽を構成する上での最重要素の一つであります。
西洋音楽の楽曲では4拍子を筆頭に2拍子、3拍子といったリズムが一般的ですが、変拍子にあたる5拍子、7拍子といった楽曲もあり、特定のリズム・パターンを示す音楽用語として、マズルカ、タンゴ、ルンバといったリズムの分類法もあります。
このようなリズムを表現する楽曲では主に、打楽器類がそのリズムを刻むことが特徴的です。モーリス・ラヴェルの名曲『ボレロ』では、15分間に及ぶ楽曲の初めから終わりまで、小太鼓がボレロのリズムを刻み続けます。
同じリズムを刻み続けることは、単純作業の繰り返しになりますが、想像を絶する集中力と大変な労力を必要とします。
一方テンポは音列の速さを指し、演奏のテンポが速いと軽快で明るく活発な印象の曲調になり、テンポが遅いとゆっくりと重厚で落ち着いた印象の曲調になります。
リズムの感覚もテンポの影響を受け、極度に遅いテンポで演奏すると、音列のまとまりが無くなりリズムが感じられなくなります。
ボレロのリズム