終止形 【音楽の勉強・基礎知識/音楽用語・歴史】
曲の終りや曲が一段落するときの和音進行の決まった形を、終止形(カデンツ)といいます。
4種類の終止形がありますが、完全終止と不完全終止に分けられます。
終止形
和音の進行には、正格終止、変格終止、半終止、偽終止という決まった終り方をする形があり、この形を終止形といいます。
曲が終わる感じや一息つくような感じのする終わり方など、特色のある4種類の終止形があり、完全終止と不完全終止とに分けられます。
正格終止はドミナント(D)からトニック(T)への進行で終わり、最も強い終止形となり、終わった印象や感覚がとても強い感じがします。
変格終止はサブドミナント(S)からトニック(T)の進行で終わる終止形で、柔らかい感覚で落ち着きのある終わり方ができます。賛美歌の最後に歌われる「アーメン」の響きなので、「アーメン終止」や「教会終止」とも呼ばれています。
半終止はドミナント(D)で終わる終止形で、次に何が始まるのかを期待させる終わり方となり、大きな楽章の終止などで用いられます。
偽終止は、ドミナント(D)からトニックの代理コードであるⅥの和音(ラドミ)に進行して終わる終止形で、少し予想が裏切られた感覚となり、楽節の終わりなどで使われる終止形となります。
完全終止
正格終止
変格終止
不完全終止
半終止
偽終止