不協和音 【楽典】ピアノ/ギター入門 初心者向け音楽 音符・楽譜の読み方
協和と不協和の明確な線引きはなく、不協和音と捉える基準は時代により異なります。
物理的な観点では、微妙に高さのずれた二つの音が同時に奏でられたとき、二つの音波の周波数(Hz)の差数で決まるうなりが、8~20回/秒になるような適性ではない組み合わせの2音となりますが、不適正の基準や定義は複雑です。
協和と不協和 [英:dissonance]
協和と不協和という感覚は、その時代により感じられる違いはありますが、元々の協和感は聴覚の機能に基づいて感じられ、聴覚フィルタ内にある複数の周波数成分が干渉することによって協和感が低下します。
協和、不協和を決定づける明確な基準や線引きはありませんが、感じる感覚の違いは音と音の干渉の度合いにより異なります。
周波数の少し異なる2つの純音が同時に発せられると、音が大きくなったり小さくなったりする「うなり」が起き、うなりは2つの音が干渉する事によって生じ、同じ周波数の2つの純音が鳴っても2つの音が干渉することはありません。
また周波数が十分に離れていても2つの音は干渉せず、不協和の感覚は複数の音が干渉する時に生じ、複数の音が干渉しなければ協和した感覚が得られます。
人間の聴覚にはフィルタをたくさん並べたような機能があり、このフィルタは聴覚フィルタと呼ばれ、「音同士が干渉するか否か」を決めているフィルタとなります。
聴覚フィルタはある周波数幅(臨界帯域幅)を持ちますが、その周波数幅の中に複数の音があれば干渉して「うなり」を生じ、この「うなり」を発生させている音同士の干渉が不協和を感じさせる要因となり、不協和の感覚の大小は音同士の周波数間隔によって異なります。
2つの純音の周波数が同じ場合に協和感は最大ですが、差が大きくなると次第に協和感が低下し、周波数差が聴覚フィルタ幅の1/4に一致したときに、最も不協和な感覚となります。