長音階(メジャー・スケール) 【楽典】ピアノ/ギター入門 初心者向け音楽 音符・楽譜の読み方
音を高さの順に階段的に配列したものを「音階」といいます。
音階の各音は「構成音」と呼ばれ、下から順に第1音から第8音まで並んでいます。
第3音と第4音の間、第7音と第8音の間が半音で、その他は全音からなる音階を「長音階(メジャー・スケール)」といいます。
長音階の配列
長音階の「長」には英語の”major”が示すように、明るい・楽しいといった意味があります。西洋の音階の中で最も発達を遂げてきた音階です。
例えば「ド」を初めの音(主音)に決め、そこから次の「ド」の音までピアノの鍵盤を弾くと「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」という8つの音による音階ができます。これが一般的でわかりやすい長音階の配列となります。
「ミーファ」と「シード」が半音(短2度)、それ以外が全音(長2度)である音階が長音階です。このとき、全音は音階を浮き上がらせる感じを抱かせ、半音はそれを頭打ちにして歯止めをかける役割を持ちます。
これらの性質から、長音階は前半の「ド・レ・ミ・ファ」と、後半の「ソ・ラ・シ・ド」が同じ役割を担う性質によって構成されていることがわかります。
次に「ソ」を初め(主音)とした場合は「ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ」という音階になり、長音階は第3音と第4音の間、第7音と第8音の間が半音の配列でなくてはならないので、「ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ♯」の配列となり、「ソ(G)」を主音とする場合は長音階の配列に準じて、「ファ(F)」に♯を付けなくてはならないことがわかります。
もう一つ例を挙げ、「ファ」を初め(主音)とした場合の長音階の配列をみていきます。
「ファ・ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ」の音階を長音階の配列にするためには、第3音と第4音の間、第7音と第8音の間を半音にする必要があり、「シ」を半音下げる以外に選択肢はないので、「ファ(F)」を主音とする場合は、長音階の配列に準じて常に「シ(B)」に♭を付けます。
このようにして、どの音からでも長音階を作ることができ、#や♭が付いていても同様です。
長音階の曲は必ずしも明るく楽しいという訳ではありませんが、長音階で作られたメロディーは明るく楽しいのが特徴であり、そこに付けられた和音によって表情は様々に変化し、演奏によっても大きく変わっていきます。
長音階の構成音
ソを主音とした長音階
ファを主音とした長音階